防災グッズ

在宅避難に必要な防災グッズー熱源編ー

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災害時の熱源の重要性

熱源には様々なものがありますが、災害初期には電力やガスなどのライフラインがストップする危険があります。災害時に一番復旧が遅いのはガスであり、内閣府による首都直下地震等による東京の被害想定では、ライフラインの復旧目標日数は電気6日。水道30日。ガス55日となっています。日常備えておくべき熱源はどのようなものがあるでしょうか?「飼い主の防災準備と危機管理その2(持ち出し品と備蓄食料)」でも紹介したカセットコンロ・カセットボンベのセットはもはや必須の装備でしょう。カセットコンロは屋外でも屋内でも使用できるという大きなメリットがありますが、カセットボンベの多くは寒さに弱く、低温環境ではガスの消費量が大幅に増えるというデメリットもあります。それぞれの熱源には一長一短ありますが、使用場面に適した熱源を選択することにより安全に暖をとったり、調理をすることが可能になるでしょう。

熱源の種類

①カセットボンベ(CB缶)(OD缶)

②アルコールストーブ

③ホワイトガソリン

④固形燃料

⑤炭 (囲炉裏でも使用可能なもの)

それぞれの熱源の長所と短所

種類長所短所
①カセットボンベ(CB缶)(OD缶)・CB缶はコンビニでも入手可能
 様々な器具で使用可能
・OD缶➕バーナーのセット
 は軽量・コンパクトで耐久性が
 高く登山などのアウトドアでも
 使用可能
・低温に弱い
(ハイパワータイプ
もある)
②アルコールストーブ・軽量
・ドラッグストアでも購入
 できる
火力調整が難しい
③ホワイトガソリン・低温環境にも強い
・火力が強い
取り扱いが難しい
④固形燃料・百均でも購入できる
・軽量
火力調整が難しい
⑤炭・長時間燃焼する
・遠赤外線で、調理にも
 暖房にもなる
炭起こしの手間が
ある

熱源としては、薪や灯油(ストーブ)などもありますが、煙の出る薪は使用していません。電源が必要な石油ファンヒーターと違って、乾電池で使用可能なストーブはお湯を沸かしたり簡単な調理に使えるので冬場は重宝しますが、庭キャンプとしては除外しています。

使ってみよう(カセットコンロとホワイトガゾリン・ツーバーナー)

カセットコンロ編

カセットコンロには、レバー式とマグネット式があります。カセットガスの装着方法が若干違いますが、ガスをセットするだけで簡単に点火できます。とは言え、カセットガスを使用した爆発事故などもニュースになっており、使い方はルールを正しく守る必要があります。日本ガス石油機器工業会がカセットコンロ・カセットボンベの安全な使い方をまとめてくれています。ぜひ参考にして、安全にカセットコンロを使いこなしましょう。

カセットこんろ・カセットボンベの安全な使い方|一般社団法人 日本ガス石油機器工業会(JGKA)
一般社団法人 日本ガス石油機器工業会のウェブサイト。ガス調理機器やガス温水機器、ガス暖房機器、カセットこんろ・カセットボンベなどのガス機器の安全な使い方をご紹介します。

ホワイトガゾリン・ツーバーナー編

ホワイトガソリンの場合、燃料を入れた後にポンピングの作業が必要だったり、点火装置がないためライターなどで火をつける必要があるところが、カセットコンロとの違いです。慣れれば苦にはなりませんが、手軽さでいえばカセットコンロが便利ですね。さっとお湯を沸かすだけの目的ならカセットコンロを使用し、じっくりと料理をしたり、ダッジオーブンなどの重量のある調理道具を使用する場合はホワイトガソリンのツーバーナー(coleman413Hなど)を選ぶとよいでしょう。

コールマンのHPでガソリンツーバーナーの使用方法、メンテナンス方法の動画がみれます↓

413Hパワーハウスツーバーナー | コールマン|Coleman

注意点① 換気を忘れずに

ほぼ全ての熱源で共通しますが、火をつける際は換気に注意しましょう。日本ガス石油機器工業会の「カセットこんろ・カセットボンベの安全な使い方」では「テントや車内では使用しない」とあります室内使用が可能とされるカセットコンロや旅館でよく見かける青い固形燃料「カエン」も換気は必須です。燃焼は酸素が必要なので、空気を常に取り入れ不完全燃焼(一酸化炭素の発生)を防ぐ必要があります。テント内などの閉め切った状況は非常に危険なので絶対ダメです。

注意点② 火災・火傷に注意しよう

家庭のガスコンロやIHヒーターと違い、熱源が軽量であったり固定されていないため、地震の揺れには注意が必要です。火をつけたコンロごと倒れたり、落下物により火が燃え移るリスクなども考えながら熱源の設置場所や固定方法を検討するとよいと思います。また、熱源の高さが変わりますので、ペットや子供が火に近づきすぎないように常に注意しましょう。我が家では消火器を用意したり、難燃性のタープや敷物を準備しています。テーブルも大型犬に体当たりされても動じない頑丈な物に変えました。
ペットが間違えてアルコールなどの危険物に触れないためにも、高さがあり、丈夫なテーブルは有用です。我が家で使用しているテーブルは別記事で紹介しています。

お湯を沸かそう

熱源が何であれ、火がつけられればお湯を沸かすことが可能です。お湯が作れればインスタント食品(カップラーメンやアルファー米)やレトルト食品の湯煎、お湯を使った料理(パスタやセイロを使った料理)、温かい飲み物が手に入ります。また、冬場なら湯たんぽに使うことも出来るでしょう。最近はお湯を使わず常温で食べれるレトルト食品も豊富でず(アルファー米は時間をかければ水でも食べれます)ただ、寒い季節や雨が降っている時などは温かい食べ物で体を温めるだけでなく、心も温めることが出来ます。空腹を満たすだけではなく、気持ちも落ち着きますよね。そういう訳で、お湯を作れる環境を作ることはサバイバルの面では非常に重要です。限られた燃料で、家族の人数分の料理・飲料を作れるようにキャンプなどで練習しましょう。

お湯を使ってできること

インスタント食品を作る
・カップラーメン
・アルファー米(白米は犬も食べれる)
・アルファー米(炊き込みご飯)
・おかゆ(アルファー米のお湯を調整し、おかゆ
     が作れる) 

湯煎
・レトルト食品全般

お湯を使った調理
・パスタ、鍋料理など
・セイロを使った料理

温かい飲み物
・ティーバッグ
・インスタントコーヒー
・スープ類

湯たんぽ

熱湯消毒・煮沸消毒ができる
・一般的に80度以上のお湯を10秒以上かける方法を熱湯消毒といい、80度以上のお湯で10分以上沸騰させることを煮沸騰消毒という

日常使いもできる熱源

おすすめのカセットコンロとガスセット

イワタニ 風まるとタフ丸+CB缶(カセットガスボンベ)

風まるの特徴
・高い防風性(ダブル防風ユニット)
・安全装置付き
・高出力3.5kw(3000kcal/h)
・耐荷重15kg(なべ底24cm以下)
・連続燃焼時間 約66分
(強火で1本のガスボンベを連続燃焼)
・容器脱着 (マグネット式)
・圧力感知安全装置付き
・付属品 (専用キャリイングケース)

タフ丸の特徴
・高い防風性(ダブル防風ユニット)
・安全装置付き
・高出力3.3kw(2800kcal/h)
・耐荷重20kg(なべ底24cm以下)
 ダッジオーブンも使用可能
・連続燃焼時間 約分75
(強火で1本のガスボンベを連続燃焼)
・容器脱着 (マグネット式)
・圧力感知安全装置付き
・付属品 (専用キャリイングケース)
・カセットガスパワーゴールドが使える

 (イソブタンの比率が高く、低温に強い)

赤字は二つを比較して優っている部分で、青字は相手にはない特徴となっています。
両者とも、なべ底は24cmまでですが、耐荷重はタフ丸は20kgです。「ダッジオーブン使用可」と記載されている商品は珍しいと思います。どちらを選んでも、屋内・屋外で使用可能できキャリイングケースも付属しているためアウトドアでも十分活躍します。タフ丸がオーバースペックという人や、アウトドアがメインで持ち運びが多い方にはタフ丸jr.もありますが、耐荷重は10kgと半減します。

カセットコンロ用プレートが使える(イワタニカセットガス専用)

このプレートの便利なところは、それぞれフッ素加工されているため、こびりつきが少なく、お手入れが簡単なところです。この他、鉄板焼きプレート・たこ焼きプレートなどもあり、様々な料理が作れます。

PRIMUSガスストーブ+OD缶(アウトドア缶)

ガスストーブの特徴
右側 Primus (P171) 生産終了
・出力:4200KcaL/h~3600KcaL/h
・風に強いX字ゴトクを標準装備
・自動点火装置

左側 Primus(P153)
・出力4.2kW/3,600kcal/h(T型ガス使用時)
・燃焼時間約55分(IP-250タイプガス使用時)
・本体重量116g
・自動点火装置

・小型・軽量のためパッキングがしやすい
・OD缶はCB缶に比べて頑丈で低温にも強いが値段が高い

Primusガスストーブ➕OD缶の詳細は下記リンクを見てください

プリムス
PRIMUS(プリムス)の公式サイト。ハイパワーで軽量コンパクトな登山用ストープ(コンロ)やランタン・クッカーをはじめ、キャンプから高所登山まで幅広く活躍する便利な製品を紹介しています。イワタニ·プリムス株式会社が輸入販売を行っています。

CB缶変換アダプター
・ガスストーブに装着し、CB缶も使用できるようになる。OD缶が無くなった場合などに便利。値段の安いCB缶を日常は使用し、登山など軽量・コンパクトなパッキングが必要な場合に通常のOD缶を使用する使い方も出来る。

ゴトク
重量物が置けない欠点を補う。耐荷重が20kgの製品もあり、大きめのスキレットやダッジオーブンも置けるようになる。その場合、輻射熱には注意が必要になるので、ボンベとの距離をとれる変換アダプターは安全性の面からも利点がある。

その他:Weber Q 1250・Coleman 413H

一度に沢山の調理をする必要がある場合やファミリー向けの製品としてこの二つがお勧めです。

Weber Q1250は使用目安4〜6人で大きな肉の塊も余裕で調理できます。蓋付きの独特の調理法でオプションも豊富。日本の焼肉文化と違うアメリカンなBBQを楽しめます。

Coleman 413Hはツインバーナーで一度に二つのバーナーが使えるため、左右で別々の調理が出来たり、オプションでグリドルやオーブンスモーカーが販売されているため、様々な料理が作れます

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hukutanのオヤジ

職業:看護師 ペット災害危機管理士勉強中(現在3級)
大型犬2匹を11年間育てています。犬の飼育の方法やペットの防災対策などの情報を発信しています。
また、バーベキュー初級インストラクター認定資格、WeberGrillAcademyの受講経験を活かして災害時に役立つ(ワンワン用の)料理を研究しています。

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