避難場所と避難所の違いについて
避難について話す前に、紛らわしい用語の説明をしましょう。「避難場所」と「避難所」の違いからです。1文字しか違いませんが、その意味は全く異なります。
Evacuation Area
Evacuation Shelter
- 「避難場所」
火災などから身を守るため、一時的に逃げ込む先。
河川敷や大きい公園など、広いスペースが指定される。- 「避難所」
災害のため自宅で過ごすことが困難になった時、一定の期間、避難生活をする場所。
学校や公民館などが割り当てられる。さらに、津波の危険性がある地域では「津波避難場所」として、高台や津波避難ビルが指定されています。
NHK高知放送局
在宅避難の選択肢
災害が発生したとき、火災や洪水の恐れがあれば命を守るためにペットと一緒に避難場所に逃げます。場所なので、原則建物の無い広いスペースです。一時的な危機が去ったあと、自宅が無事ならば「在宅避難」を選択できますし、自宅の損傷が大きい場合や土砂災害の危険が予測される場合には生活の場としての「避難所」を利用することになります。ただ、「飼い主の防災準備と危機管理その1」でも述べた通り、「同伴避難」と「同行避難」は異なります。ペットと飼い主が離れて生活する場合もあります。「在宅避難」のメリットとデメリットを理解したうえで、どちらを選択するか決める必要があります。下記リンクは、避難の判断をフローチャートでできるように作成されています。
在宅避難のデメリットは、避難所並みの建物の安全性がないことや、必要な情報や物資の配給が得にくいことが挙げられます。ただ、ペットと一緒に慣れた環境で生活ができることは、なによりのメリットです。
日頃から身近な避難所と避難場所の確認をしよう
在宅避難の備えをしつつも、いざという時のために、「避難場所」や「避難所」の場所を散歩コースに入れて確認したり、途中に危険個所はないか平時に確認しておくことが必要です。
日頃から防災訓練をしよう
我が家は大きな犬が2匹いるので、余程のことがない限りは在宅避難でしのぎたいと考えています。家族全員が生き残れるように、日頃から防災準備に取り組んでいます。
防災グッズは揃えるだけでなく、使いこなせるようになる必要があります。防災訓練を職場などで受けたことがある人は聞いたことがあると思いますが、以下のような言葉があります。
「訓練でできないことは、実際の災害時にもできない」
食事のローリングストックにしても、犬の散歩時に避難場所を確認することも、日課としていれば平時も災害時も問題なくできるでしょう。では、カセットコンロを使ったり、断水の備えや懐中電灯などの停電時の備えはどうでしょうか?防災の日(9月1日)に防災袋を確認したら、懐中電灯の電池が切れていたというのはよく聞く話です。(職場で経験もしました)このことからも、年に1度の訓練では明らかに足りないし、いざという時に災害に対応するのは困難です。災害関連の書籍では、キャンプなどで日頃から防災グッズを使用する機会を増やすことを勧めているものもあり、我が家でも実践しています。
キャンプ・庭キャンプを取り入れよう
犬にキャンプで自宅と違う環境で過ごすことに慣れさせたり、人も不自由な環境でいかに安全に楽しく過ごすかを体験できるので、積極的に取り入れてもらいたいと思います。コロナがはやってからは、「庭キャンプ」が我が家の主流になっています。「庭キャンプ」を通じて防災グッズの取り扱いに慣れたり、悪天候や不測の事態に対応できる力を養っていこうと思っています。我が家の庭キャンプには簡単なルールがあります。
ルール①:安全に配慮する
様々な熱源(炭やガス)を使用するので、火災に注意が必要なのと、ご近所とのトラブルを避けるために、騒音や煙をなるべく出さないなどのマナーを守りながら庭キャンプをしています。火を使った料理は消火器2つを準備し、さらに蛇口にホースをつないでいつでも放水できるようにしています。犬たちも、いい匂いがしてくるとテンションが上がるので火傷をしないように注意が必要です。
ルール②:電気は使わない
停電を想定するため、基本的に防災グッズの電源(ポータブル電源や発電機)以外の使用は禁止です。従って、調理の熱源はカセットガス(カセットコンロ)・アルコール(アルコールストーブ)・ホワイトガソリン(ガソリンバーナー)・炭などを使用しています。薪も熱源として考えられますが、煙が多く出るため庭キャンプには使用していません。
ルール③:食材はローリングストックの中から使用する
昔の保存食は、5年以上日持ちする乾パンや缶詰パンなど、非常時だから我慢して食べれるといった物が多かったように思います。挙句に期限を切らして破棄してしまった経験はないでしょうか?「非常食」として賞味期限が長いものを倉庫にストックしておくという考え方から、日常食べるものを少し多めに準備するという考え方がローリングストックです。定期的に食べきるので、無駄に破棄することが減るし普段食べなれているものなので、非常時も安心していつもの味が味わえます。犬用ストックも同じ考えで、いつも食べ慣れている物を準備しています。
「防災グッズ」のカテゴリーで我が家で使用している防災グッズ(キャンプ用品含む)や非常用の犬用の食事をご紹介していこうと思います。
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